タイ語の子音文字について

タイ文字について
クワーイくん
クワーイくん

タイ文字の勉強は何から勉強すればいいんですか?

 

ノイ先生
ノイ先生

まずは、子音文字から勉強します。タイ人も学校で習う「コーカイ」という子音文字42文字を並べた表で勉強します。

頭子音も末子音も、同じ音を表すのに何個も文字があったりしますが、よく使う文字は限られています。

 

クワーイくん
クワーイくん

それぞれの子音文字に意味というか単語が割り当てられているのが面白いですね。

ノイ先生
ノイ先生

そうですね。綴りを言うときにこれを使いますよ。

 

ノイ先生
ノイ先生

あと、タイ人はこのコーカイを歌で覚えます。

「เพลง ก เอ๋ย ก ไก่」で YouTube などで検索してみてください。コーカイの歌を聴くことができます。

 

 

タイ語の子音文字42文字を指す呼び名があります。

最初の子音文字の名前を取って、「コーカイ」[kɔɔ kài] と呼びます。

 

現在のタイ語の表記に用いられる子音文字は42文字です。

廃字になった2文字(ฃとฅ)は除きます。

廃字の2文字ですが、タイ人は学校でいまだに習うのですが、正直使わない文字を覚えてもあまり意味が無いので、表からは抜いています。

(上記のノイ先生の言ったコーカイの歌には、廃字の2文字も入ってます。)

 

以下のコーカイの表の子音文字の順番ですが、辞書もこの順番になっているので、大体でいいので、覚えておく必要があります。

日本語の「あかさたなはまやらわ」の順番に似ていますので、覚えやすいと思います。

「あ行」が最後に来て、「さ行」に「ちゃ行」が含まれ、「は行」に「ぱ行」が含まれる、と考えると大体一致しています。

実際、両者とも、古代インドのサンスクリット語の文字配列が元になっています。

 

頭子音として、同じ音を表す字が1つしかないものもあれば、同じ音を表す字が6種類あるものもあります。

これは、元のインド語では音の区別があった字が、タイ語に入って音の区別が無くなったためです。

ただ、音は同じでも、どの単語にどの文字を使うかは決まっています。

 

綴りを口で言うときは、子音に母音 [ɔɔ] を付け、紐づいている単語を続けて言い、ก は [kɔɔ kài]、ข は [khɔ̌ɔ khài] のように言います。

 

書き順は、丸があるものは丸から書き始めるようになっています。

 

子音文字表(コーカイ)

 

順序 文字 発音および呼び名 意味 字類 頭子音 末子音
1 kɔɔ kài k k
2 khɔ̌ɔ khài kh k
3 khɔɔ khwaai 水牛 kh k
4 ฆ  khɔɔ rakhaŋ kh k
5 ŋɔɔ ŋuu ŋ ŋ
6 cɔɔ caan c t
7 chɔ̌ɔ chìŋ シンバル ch ×
8 chɔɔ cháaŋ ch t
9 sɔɔ sôo s t
10 chɔɔ kachəə 樹木 ch t
11 yɔɔ yǐŋ y n
12 dɔɔ chadaa d t
13 tɔɔ patàk 鞭、突き棒 t t
14 thɔ̌ɔ thǎan 台座 th t
15 thɔɔ monthoo モントー婦人 th t
16 thɔɔ phûuthâu 老人 th t
17 nɔɔ neen 少年僧 n n
18 dɔɔ dèk 子供 d t
19 tɔɔ tàu t t
20 thɔ̌ɔ thǔŋ th t
21 thɔɔ thahǎan 兵隊、軍人 th t
22 thɔɔ thoŋ th t
23 nɔɔ nǔu ネズミ n n
24 bɔɔ baimáai b p
25 pɔɔ plaa p p
26 phɔ̌ɔ phʉ̂ŋ ミツバチ ph ×
27 fɔ̌ɔ fǎa f ×
28 phɔɔ phaan 脚付きの盆 ph p
29 fɔɔ fan f p
30 phɔɔ sǎmphau ジャンク船 ph p
31 mɔɔ máa m m
32 yɔɔ yák y i
33 rɔɔ rʉa r n
34 lɔɔ liŋ l n
35 wɔɔ wɛ̌ɛn 指輪 w u
36 sɔ̌ɔ sǎalaa あずまや、休憩所 s t
37 sɔ̌ɔ rʉʉsǐi 仙人 s t
38 sɔ̌ɔ sʉ̌a s t
39 hɔ̌ɔ hìip h ×
40 lɔɔ culaa l n
41 ʔɔɔ ʔàaŋ 洗面器 ʔ ×
42 hɔɔ nók hûuk ふくろう h ×

 

末子音と子音文字について

 

上記の子音文字コーカイの表では、まずは頭子音を覚えると思いますが、いくつかの子音文字は、末子音としても使われるので、末子音としてはどの音になるのかも覚える必要があります。

 

頭子音でも末子音でも同じ音を表すものもあれば、頭子音と末子音で全く違う音を表すものもあります。

頭子音で [k, kh] のものは、末子音では [k] になり、

頭子音で [t, c, ch, d, t, th, s] のものは、末子音では [t] になり、

頭子音で [n, y, r, l] のものは、末子音では [n] になり、

頭子音で [ŋ] のものは、末子音でもそのまま [ŋ] になり、

頭子音で [p, ph, f] のものは、末子音では [p] になり、

頭子音で [m] のものは、末子音でもそのまま [m] になります。

 

以下に、末子音とその子音文字をまとめました。

 

同じ末子音を表すのに、15個も子音文字があるものもありますが、主に使われるのは1文字だけです。

単語を覚える勉強を始めると分かりますが、末子音としてよく見るのは、以下の表の「最も使われる子音文字」が多いことに気づくと思います。

 

末子音 最も使われる末子音文字 外来語に使われる末子音文字
[k] ข ค ฆ
[t] จ ช ฎ ฏ ฐ ฑ ฒ ต ถ ท ธ ศ ษ ส
[n] ณ ญ ร ล ฬ
[ŋ]
[p] ป พ ฟ ภ
[m]

 

 

子音文字のグループ分けについて

 

子音文字は、高子音字、中子音字、低子音字のグループに分かれ、低子音字はさらに、高子音字に同じ音の文字があるかどうかで、対応字と単独字に分かれます。

 

高子音字(10字) ข ฉ ฐ ถ ผ ฝ ศ ษ ส ห
中子音字(9字) ก จ ฎ ฏ ด ต บ ป อ
低子音字(対応字)(13字) ค ฆ ช ซ ฌ ฑ ฒ ท ธ พ ฟ ภ ฮ
低子音字(単独字)(10字) ง ญ ณ น ม ย ร ล ว ฬ

 

子音文字が「高、中、低」のどのグループに属するかは、声調の決定に大きく関係してきますので、覚えなくてはなりません。

 

低子音字の対応字と単独字の区別ですが、これは、子音文字が連続する場合の声調の決定に関係してきます。

 

子音と母音を表す特殊文字ฤ、ฤา

 

上記のコーカイの表に載っていない特殊な文字もあります。

通常タイ語では、子音を表す文字と母音を表す文字は別々で、組み合わせて音を作りますが、1文字で子音と母音を表す特殊な文字です。

 

ฤาです。

 

ฤาは2文字ですが、母音記号าがあるのに、母音の音は [rʉʉ] になり、特殊な文字です。

 

文字の名前は、ฤは [rɔɔ-rʉ́ʔ] 、ฤาは [rɔɔ-rʉʉ] と言います。

発音は、ฤは [rʉ, ri, rəə] 、ฤาは [rʉʉ] と発音します。

 

ฤと ฤาは、種別は母音記号ですが、実際は子音文字として扱われています。

辞書でもรの後、ลの前に出てきます。

 

※似た文字で、ฦと ฦๅもありますが、廃字ではないものの、ほぼ使われない文字なので、割愛します。

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